最近、宮部みゆきさんの「ICO」という本を読みました。
以前から、PS2でゲームが出ていることは知っていたのですが
たまたま、古本屋でこの本を手に取り、読み進めてみようと思いました。
内容は、実に面白く本当に読んでよかったと思いました。
そこで思ったのですが、
ゲームのほうのICOもあのようなストーリーなんでしょうか?
また、ゲームをプレイする時間もないため、最後二人はどうなるのかも教えていただきたいです。
大まかなストーリーは相違ないです。
ですが、小説版では謎解きや細かい部分は省かれています。
また、小説版のみの描写として幼少期が詳しく描かれており、親友が石像になったりなどがあります。
ゲームでは、イコと少女2人が中心で、その他の人物は触れられません。
ゲームのEDは1周目と2周目が違い、1周目はイコと少女は城を脱出できた所で終わります。2周目は後日談として、2人が海岸でスイカを食べるシーンが追加されます。
小説版とゲーム版では楽しみ方が大きく異なります。
宮部みゆき曰く、ゲーム版は「宝石のようなゲーム」とのことです。多くはいらない、だけど代えのきかない、かけがえのない輝きがあると。
ゲーム版は主人公が「霧の城」に着いたところからムービーが始まり、実際に操作できるようになるのは石棺から投げ出されて夢を見て、夢から覚めたところからです。
内容としては謎解き中心になります。城内には様々なギミックがあって、イコしか通れない道があり、乗る/引っ張る/回す/火をつける/ロープを切るなどの様々なスイッチがあり、爆弾と壊せる壁があり、ヨルダにしか動かせない像があります。難易度はそこまで高くないですが、様々なバリエーションがあり、パズル好きなら十分に楽しめるでしょう。
また黒い影との戦いも中心になります。ヨルダが黒い渦に引きこまれてしまったらゲームオーバーです(後半に一部例外あり)。一切のパラメータがないという特殊なシステムで、パラメータの強化やアイテム集めなどのよくあるやり込み要素は皆無です。
ただし、これらの要素は正直なところ最近のゲームに慣れている人からすると物足りないです。このゲームの肝は世界観とグラフィックで、とにかく霧の城の雰囲気が独特で、とてつもなく壮大で感動的なまでに美しいんです。
この魅力は、やはり文章だけでは十分に伝わりません。
小説版は、勘違いされやすいですがゲーム版の後で書かれたものです。
村長やトト、オネなどのトクサの村の人物や禁忌の山、過去の霧の城などの描写は全て小説版オリジナルです。宮部みゆきがゲームをプレイして膨らませた妄想の産物です。ゲーム版にはヨルダと手を繋ぐと過去の光景が蘇るなどの描写はないし、ストーリーも必要最低限のことしか(必要最低限のことすら?)説明されません。
自分はゲーム版から入って小説版に来たのですが、ストーリーの大部分の描写はゲーム版には全くなかったものなので新鮮に楽しめました。逆にそういった描写・ストーリー性をゲーム版に求めているなら、ちょっと期待外れかも知れませんが。
とにかく、霧の城の美しさだけは保証します。
最後に二人がどうなるのかは、下のお二方が説明してくれた通りです。ただし、ヨルダがイコと一緒にスイカを食べるエンディングはいわゆる「隠し要素」扱いです。
個人的には、1周目では架空の文字だったセリフが2周目では日本語で読めるようになったことでかなり楽しめたので、ぜひとも2周することをお勧めします。
ついでに、PS3にHD化して移植されることが発表されたようです。時期は未定とのこと。
(追記)
小説版を読み返してみましたが、特に後半部はゲーム版と少々展開が異なっていたようです。
小説版では女王の間で白い霧の中、女王がヨルダに憑依し、幻影が解けるとヨルダが消えているという描写がありますが、ゲーム版にはありません。代わりに正門の扉が開き(2度目)、今度こそ脱出できると思ったが叶わない、という展開になります。
ヨルダと別れ、イコひとりになってからの展開は小説版と近いですが、大広間では石棺を壊すのではなく、封印の剣で黒い影を倒していくことになります。真の女王の間で女王を倒すのは同じですが、イコひとりで女王を倒さねばなりません。
この辺り、小説版の展開は宮部みゆきの頭の中でバラされ、再構成されたものということになります。
ICOをプレイしている方から見れば小説の方は物足りないみたいです。
本を読んだことはないのですがゲームの方では仕掛けを解きながら女の子と廃墟の城から脱出するゲームです。
最後は二通りのEDがあります
1:女の子がイコをお城から逃がし女の子は崩れていくお城に残るという終わり方
2:城から脱出し浜辺にたどり着き女の子とスイカを食べるという終わり方。プレイヤーが浜辺に落ちているスイカを持ち歩いているとこういう終わり方になります。城に残った女の子が浜辺にいるのが謎ですが。
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